死ぬまでに一度は住んでみたい絶景の場所7選

1802年に10億人だったと推測されている世界の人口は、1970年代には40億人を突破し、現在、77億9500万人(2020年度統計)。国別にみると中国約14.5億人、インド約13.5億人、アメリカ合衆国3.2億人、インドネシア2.6億人。地球上には実にたくさんの人々が暮らしています。その多くは人口数百万人~一千万人超の大都市に住んでいますが、一方でこんな場所にも?!と驚くような場所に住んでいる人たちもいます。それは断崖絶壁に囲まれた僻地であったり、大都市圏から何百キロも離れた奥地であったり、はたまた絶海の孤島だったり。その中には、「本当にうらやましいな」「いつかは住んでみたいな」と思ってしまうような絶景の場所が幾つも有ります。当然、実際に住んでみたら絶景もすぐに見飽きてしまったり、生活が不便であったり、悩み事が多かったりするのかもしれませんが、それはさておき、編集部の独断と偏見で「死ぬまでに一度は住んでみたい絶景の場所」を選んでみました。あなたがいつか(?)移住する際の参考にしてみて下さいね!

ロフォーテン諸島


ロフォーテン諸島

ロフォーテン諸島は北ノルウェーの複雑に入り組んだ海岸線に沿うようにして点在する島の総称です。ロフォーテン諸島の名前を聞いたことがなくとも、ディズニー映画「アナと雪の女王」のシーンのモデルとなった場所の一つと聞けば、なんとなくその美しさが想像できるのではないでしょうか。ゴルゴ13を愛読されている方ならば、CIAとKGBを相手に戦うことになる「折れた矢」の舞台となった場所としてご存知かもしれません。ロフォーテン諸島はどこも美しい場所として知られていますが、特に諸島の一番南西側にあるモスケネス島のレーヌ(レイネ)の美しさは特筆もの。絶景の国ノルウェーの雑誌の「ノルウェーで最も美しい村」にも選ばれているほどです。

モンゴルの大草原

モンゴルの大草原の夕暮れ 湖とゲルのある風景夕暮れのモンゴルの草原と湖とゲル

大草原の中を気ままに移動しながら暮らす、まさに夢のような暮らしです。現実は大変なことの方が多いでしょう。食糧や水の問題、病気やけがの問題、そして子供が生まれたら教育の問題など様々なハードルがありそうです。実際、現代のモンゴル人は、都市部に住む人が多くなり、ゲルで暮らす遊牧民はどんどん減ってしまっているとか。雄大な景色の中で悠久の時を越えて繰り返されてきた伝統的な暮らし方はいつしか過去のモノとなってしまうのかもしれません。やはり人間、便利で快適な方がいいですよね。そんなことを頭でわかっていてもやはり心は夢想してしまいます。家畜たちを追いかけながら、餌である草を求めて気ままに流れていく暮らし。ちなみにモンゴルの移動式住居、テントとして知られる「ゲル」「パオ」ですが、この二つの違いをご存知ですか?実は両者ともに同じもの。ゲルはモンゴル語の呼び方で、「パオ」は「包」で中国語の呼び方です。

チンクエ・テッレ

イタリア チンクエ・テッレ朝まだきのチンクエ・テッレ(ヴェルナッツァ)

チンクエ・テッレはイタリア語で「5つの土地」を意味する言葉。イタリア北西部のリグーリア海岸に位置するヴェルナッツァ(Vernazza)、モンテロッソ・アル・マーレ(Monterosso al Mare) 、コルニリア(Corniglia)、マナローラ(Manarola)、そしてリオマッジョーレ(Riomaggiore)という5つの村の総称です。海岸のすぐそばまで山の迫る険しい土地に、ひしめき合うようにして家々が並ぶ様がとても印象的な場所で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。元々は中世の時代に要塞都市として築かれたといい、その当時は陸路がなく人々はもっぱら船で往来していたそう。こんな場所に住みながら、味がよい事で知られる地元産のワインを飲みつつ、散歩したいなと思ってしまいます。

ツェルマット ゴルナーグラート展望台

3100 クルムホテル ゴルナーグラート3100 クルムホテル ゴルナーグラート

ツェルマットから登山鉄道で約40分、標高3100メートルのマッターホルンとスイスアルプスを見晴らす絶好の場所に建つのが「3100 クルムホテル ゴルナーグラート」です。こちらはホテルなので、「住む」という今回のテーマからは少し外れますが、「ホテル暮らし」も暮らし方の一つということで、選に入れてみました。こんな場所で一年間くらい、マッターホルンとアルプスの山々の様々な表情を眺めながら暮らせたら最高だなぁ、とつくづく思ってしまいます。

フランス マントン

フランス マントンマントンの町並みと地中海の風景

山もいいですが、やはり海もいいですね。迫りくる力強さ、荒々しさを持った岩峰や雪山など「山」のある暮らしも素敵ですが、全てを包み込んでくれるようなゆったりとした包容力を持つ「海」がある暮らしもやはり魅力的です。マントンはフランスはコートダジュールにあるリゾート地。イタリアの国境ともほど近く、地中海ののんびりとした天候の中で美味しい食べ物を食べながら暮らせそうです。レモン好きとしては春先に行われるレモン祭りも魅力の一つ。想像するだけで、口の中が甘酸っぱくてきゅっとなってしまいます。

パプアニューギニア

パプアニューギニアパプアニューギニア

同じ海でも、こちらは作られたものが何もない海。自然のままの海です。南西太平洋に浮かぶ大きな島「ニューギニア島」の半分と周辺に点在する島々からなるパプアニューギニア。手つかずの自然が比較的まだ多く残されているともいわれる場所です。子供の頃に「家族ロビンソン漂流記」を読んで色々と空想しましたが、まさにそんな冒険的生活を、こんな人工物がない海辺でしてみたい。今回挙げた中ではもっとも非現実的ではありますが、そんな想像もまた楽しいですね。

イースター島

イースター島のモアイ像と朝日イースター島のモアイ像と朝日

チリ本土(首都サンティアゴ)から約3700キロメートル、太平洋に浮かぶ「絶海の孤島」イースター島。正式名は「パスクア島」で現地の言葉ではラパ・ヌイと呼ばれます。ご存じ「モアイ像」で有名な島ですね。人の住んでいる大きな島や大陸から何千キロメートルも離れた大海原にポツンと浮かんでいる島に1000年以上前から人が暮らしてきたという、人類の歴史を考える上でも非常に興味深い島です。こんな絶海の孤島で暮らしてみたらどんなだろう、とつい夢想してしまいます。朝な夕なに「モアイ像」を眺めながらコーヒーを飲んだり、文章を書いたり、考え事をしたり。人の身体は時間も空間も飛び越えることはできませんが、こんな場所で暮らせたら、せめて思考くらいは何物にも縛られずに、しばし空間と時間を超えることが出来るかもしれません。